第1部:細胞
第2部:遺伝学
第3部:進化と多様性
第4部:生態学
この本は原書は2009年、日本語訳2011年出版の4th editionで、原書2015年、日本語訳2016年の6th editionがあったのだが、値段半分以下で入手できるしこっちでいいかと思って買った。コンパクト版とはいえそこそこのボリュームなので、投下する時間を考えたら普通に最新版で良かったのではというのが後悔がある。
分子の世界からバイオスフィアまでの生物学の基礎を満遍なく学習できたと思う。細胞内のとてもよくできた分業であったり、DNA鎖からポリペプチドが作られるまでの詳しい流れであったり、うへぇ〜よくできてるなぁ、と月並みな感想ばかりだったが、ともかく必要としていた知識を効率よく入手できたと思う。さすが教科書。読みながら今まで読んでいた進化関連の話であったり、逆にちょうどこれと併読していた本でも「あ、さっきこれ読んだやつだな」と進研ゼミ的な感覚を得るなど、基礎知識を地ならししておくのはやはり重要だと感じた。
僕が生物学的知識の必要性を感じたのは心理学の適応論からの流れだったが、医療、犯罪捜査、農学、社会科学などの生物学は今や社会のあらゆるところに組み込まれている。生物学の側からみてもそうした流れは自然なことなのだと、この本の序文に強く表れている。
我々執筆者は、教育を受けた人であれば誰でも, このような生物学的視点を必ず持っていなければならないと信じ, 本書を『エッセンシャル・キャンベル生物学』と名づけた. 序説:生物学の現在 (エッセンシャル・キャンベル生物学 原書第4版)