初歩からの無職

『エッセンシャル・キャンベル生物学 原書第4版』を読んだ

  • 読んだ
  • 生物学

読んだ理由

  • 生物学の定番の教科書で基礎を固めようと思った
  • 特に分子生物学、細胞生物学、生態学あたりの基礎知識

目次

    1. 序説:生物学の現在
  • 第1部:細胞

      1. 生物学のための化学の基礎
      1. 生命の分子
      1. 細胞の旅
      1. 細胞の活動
      1. 細胞呼吸:食物からエネルギーを獲得する
      1. 光合成:光を利用して食物をつくる
  • 第2部:遺伝学

      1. 細胞増殖:細胞から細胞へ
      1. 遺伝様式
      1. DNAの構造と機能
      1. 遺伝子の発現制御
      1. DNAテクノロジー
  • 第3部:進化と多様性

      1. 集団の進化
      1. 生物多様性はどのように進化するか
      1. 微生物の進化
      1. 植物と菌類の陸上への進出
      1. 動物の進化
  • 第4部:生態学

      1. 生態学と生物圏の序論
      1. 個体群生態学
      1. 生物群集と生態系

感想

この本は原書は2009年、日本語訳2011年出版の4th editionで、原書2015年、日本語訳2016年の6th editionがあったのだが、値段半分以下で入手できるしこっちでいいかと思って買った。コンパクト版とはいえそこそこのボリュームなので、投下する時間を考えたら普通に最新版で良かったのではというのが後悔がある。

分子の世界からバイオスフィアまでの生物学の基礎を満遍なく学習できたと思う。細胞内のとてもよくできた分業であったり、DNA鎖からポリペプチドが作られるまでの詳しい流れであったり、うへぇ〜よくできてるなぁ、と月並みな感想ばかりだったが、ともかく必要としていた知識を効率よく入手できたと思う。さすが教科書。読みながら今まで読んでいた進化関連の話であったり、逆にちょうどこれと併読していた本でも「あ、さっきこれ読んだやつだな」と進研ゼミ的な感覚を得るなど、基礎知識を地ならししておくのはやはり重要だと感じた。

僕が生物学的知識の必要性を感じたのは心理学の適応論からの流れだったが、医療、犯罪捜査、農学、社会科学などの生物学は今や社会のあらゆるところに組み込まれている。生物学の側からみてもそうした流れは自然なことなのだと、この本の序文に強く表れている。

我々執筆者は、教育を受けた人であれば誰でも, このような生物学的視点を必ず持っていなければならないと信じ, 本書を『エッセンシャル・キャンベル生物学』と名づけた. 序説:生物学の現在 (エッセンシャル・キャンベル生物学 原書第4版)