初歩からの無職

ギークハウス大船渡に引っ越しました

    さて、ギークハウス大船渡に転がり込んでいます。ギークハウス大船渡は以前の越喜来の杉下仮設住宅から、日頃市町(大船渡中心部から山側)にある一軒家平屋建ての物件に移っています。東北や岩手にギークハウスがあればいいのになぁというツイートが見られるのはさすがに悲しいので、簡単に紹介しておきます。

    ギークハウス大船渡について

    現在の住民は大船渡市の地域起こし協力隊3名の中に無職のおじさんが一人紛れ込んでいる状態です。なんだかすみません。ネット上でちょこちょこ自治体の暗部が露見している各地の地域おこし協力隊の話もありますが、大船渡市に関しては外野から見た感じにしろうまく機能しているのではないかという印象です。隊員は与えられたテーマでかなり自由に取り組める環境があるみたいですし、副業もOKなので時間外に別の収入源でコツコツ任期後に向けて準備もできますし。この辺で明暗が別れているのは役所の担当者のやる気次第というのもありますが、大船渡市の場合は地域シンクタンクというプレイヤーがいるのも大きい気がします。

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    柴犬がいます。空です。いつもヒマしているので適当に散歩に連れていくのですがやっぱり大変で、虫をいじめだしたり拾い食いしたり近所の人を見ると尻尾を振ってダッシュしたり。道中1回はウンコする(この時の表情が一番可愛いです)のでビニール越しに処理するときのウンコの感触も得も言われぬものがあり、やっぱり放っといても大丈夫な猫だよなと犬に話しかけては、満面の笑みで散歩している気持ち悪い男になっています。\b世話してると犬もなついてくれてモフりたいときに顔を出すと向こうも嬉しいそうに尻尾を振ってくれるのがまたいいワケですね。あと犬を連れていると不審者タグが除去されてよく話しかけられます。

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    玄関をあけると散歩を期待してぴょんぴょん飛び跳ねますが、散歩じゃないと悟ったときの顔です

    トイレは簡易水洗式トイレで、そこまで匂いも気にならない感じですね。というかピストル型の洗浄ノズルがこびりついた糞野郎を剥がすのにめっちゃ便利なので水洗トイレにもつけるべきですね。トイレにシャワーついてるマレーシアは先進国です。

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    目の前の川と農作業しているご夫婦を切り取れる謎に豪華な景観を有する台所です

    共用品回りは人数が少ないので基本的にそれぞれが自分用を使っている感じですが、畑から採れた野菜とか釣ってきた魚とかが定期的にやってくるのが面白いところでしょうか。近所に釣り名人のおばあちゃんがいて長年魚は買ったことがないというエピソードに度肝を抜かされます。漁業権が年間7000円程度なので釣りの知見があると食費がかなり浮きそう。

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    リビングです。こっちは掘りゴタツが多いです。

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    協力隊制作の屋外スペース

    東京よりも一回り気温が低い感じで、西側に北上山地があるために日照時間も若干短いです。到着したのは8月末でしたが既に夜は寒い状態なので、冷房設備はいらないかなあという感じです。東北なのでそれなりに寒いですが、豪雪地帯ではないので雪はめったに積もらないみたいです。

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    本当に家の目の前に川が流れてます

    家のすぐ隣を川が流れてるから涼しいのもあるかもしれません。ちなみに日頃市地区までには津波は来ておらず、また近所の人の話だとまだ一度も氾濫したことがないとのことです。ちなみに先日の記録的な台風のときもギリギリ氾濫はしなかったですがちょっと怖かったですね。

    増水した川に近づかないようにしましょう。(エクスキューズ)

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    山側では石灰石満載している列車がひっきりなしに走ってます。

    家のすぐとなりを岩手開発鉄道の石灰石貨物列車が走っています。\b近場の石灰石鉱山から赤崎地区の太平洋セメントまで石灰石を輸送してセメントを製造しています。かつては旅客運行もしており、ギークハウスから1分も歩かない場所に日頃市駅があります。実は超駅チカ物件なんですね。パズーみたいなノリで貨物列車に飛び乗れば大船渡市街地まで行けるんですが、怒られが発生します。

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    かつては人も乗っけてましたが現在は信号駅。たまに列車がすれ違うために停止してます。

    線路の向こうは山なので鹿がたまに降りてきてます。立ち上げ初期は庭でも野菜作ってたのですが収穫前に食われてしまったり、ミネラル摂取のために線路をペロペロして列車に轢かれる鹿に開発鉄道も頭を悩ませてるみたいです。

    とまぁ、こんな感じで山と川に挟まれたのどかなところにギークハウスがあって、車がないと途端に不便になる立地はまさしく10代の頃の引きこもり生活を思い出させてくれます。あと庭でBBQできるの最高。

    大船渡の生活について

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    こちらは四谷の住民に引越し祝いで頂いたねんどろいどレムちゃんです。圧倒的に人生が豊かになりました。OVA楽しみですね。

    基本的に大船渡は車社会なので車があるに越したことはありませんが、10km圏内に大体の施設は揃っているので自転車乗り的には全然生活できるレベルです。ギークハウスは中心部から山の方ですが、勾配も緩やかななので行きはあまり漕がないですし、帰りも結構楽です。

    一応バス停が近くにあり、一日に何本か中心部の盛駅までバス路線があるのですが、これも本数少ないし片道400円くらいかかるので学生くらいしか利用していない感じです。遠出するときとかに使うくらいですかね。

    最寄りのローソンまで6kmというのが良い塩梅で、徒歩3分にコンビニがあると小腹が空いたらすぐに買いに行ってしまうくらい前頭前皮質の働きが弱い人間なので、ちょっと買い物行くだけでも気合を入れないといけない環境に身をおくのは現時点で80kgオーバーになった肉体には正解な気がします。ただ、隣町に行くためには基本的には山越えになったり、リアス式海岸のギザギザの部分に色んな街があるので、大船渡を堪能するにはバイクや車があると楽かなと思います。

    お買い物は8キロほど行ったところに大きなスーパーがあるのでそちらで調達してます。めちゃくちゃ広くて多くて安いのが東京に圧倒的に勝るとこですね。スーパーは色々地方の特色が出てて面白いのですが、うにのシーズンには牛乳瓶に詰まったうにが並んだり、ホタテが貝ごと売ってたりしてて海の街という感じがします。\b三陸で揚がった新鮮な魚がそのまま食卓に並ぶのはなかなか贅沢ですね。まぁ僕は魚を調理するスキルがないので肉しか買わないんですけど。

    19時30以降はおいしいSUSHIが半額で食べられます。僕は基本的に40リットルのザックで5日分くらいの食糧を買い込んで自転車で帰ってます。

    最寄りの温泉に五葉温泉というのがあるのですが、8kmほどヒルクライムをすれば到達できます。結構キツイですけど、貴重なサウナ&水風呂があるのでいいですね。

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    唐突に三陸の幸とロズワール邸のレムちゃんです。

    1年ぶりの大船渡で感じた一番大きな変化があるのですが、セブンイレブンがめちゃくちゃ増えたなあと思います。セブンがあるところは都会という個人的バロメーターがあるので大船渡は都会です。キャッセン大船渡という商業施設もできてて、昼間に虚ろな目でベンチに座るキアヌ・リーブスビリティの高いベンチとかがあります。ドトールは結構広くてWifiあり充電可能で結構便利です。何より一切充電の奪い合いがないのが田舎のよいところでしょうか。クレカ決済できないけど。

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    画像引用:大船渡テレワークセンターより

    僕は無職なのであんまり関係ないですが、無料のコワーキングスペースがあるのも嬉しいところでしょうか。集合住宅の一階部分をリノベーションした大船渡テレワークセンターという施設がそれです。僕は基本的には引きこもってるのであんまり利用してないですが、LT会などのイベントが開かれたときは参加してます。

    他にも関連施設ではないですが、大船渡市街地にもギークハウス2と呼んでいる物件があったりします。東京と行き来する人が多く、イベント参加者なども定期的に来るので今は一時宿泊メインに主に利用してます。ちょっとお出かけに行ったつもりが酒を飲んでなし崩し的にここで寝るパターンが多いので何かに誘われた場合は着替えを持っていくという学びがありました。

    また、近いうちに陸前高田の広田半島に一件シェアハウスがオープンする予定です。目の前に広田湾が広がり、海水浴場からも近いです。

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    物件の前が広田湾です。家の横の茂みに鹿がよく現れます。

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    高田の物件はすぐ近くに海水浴場があります

    実際に中も見せてもらいましたがめちゃくちゃ広いし、物件自体がかなり綺麗でびっくりしました。MAX何人入れるのか途方もないですね。都合、山、都市、海にシェアハウスができたことになります。来たれニート達。

    この物件、大船渡に隣接してるとはいえ別自治体にまたがって拠点が作れるのは自治体主体だとなかなかできないので良いなあと思います。キラーコンテンツのない地方は周辺と適度に繋げていかないとすぐに枯渇しちゃう部分がありそうなので、協力していけるといいですね。とはいえ、度々独断専行してた釜石市がめっちゃ嫌われてる話はめっちゃ面白いのでアリです。

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    恋し浜駅に停車する三陸おもてなし列車。愛の磯辺という愛称が大変鼻につきます。

    大船渡、復興で町並みがどんどん変わっていきますし、復興に際して外からやってくる人達が色々なことをやろうとしているので傍観者ポジションで見てるだけでも結構面白いです。

    写真の三陸おもてなし列車は5万円くらいの貸し切り用で、風光明媚な三陸海岸を眺めながらの酒池肉林な列車旅があなたを待っています。そう言えば先日社長が逮捕されたガイアックスがこのインバウンド事業の筆頭で心が温まります。

    何をするのか

    これから何するの?ということをよく聞かれますが、特に目的があってきたわけでもないので基本的に昼寝したりアニメみたりたつき監督復帰を願ったりです。しばらくは無職の万能感に浸りたいところですが、お金に余裕があるわけでもないのでそのうち考えたいです。欲を言えば20代は無職で終えたいところですが。

    東京で引きこもるよりも大幅に生活コストが下がっているので、月5万円もあれば贅沢に引きこもれるんですよね。かと言ってお金を稼ぐのは大変厳しい。だって働きたくないもの。

    一応フォローしておくと、大船渡は割りとどこも人手不足らしいので、仕事の紹介は期待しても大丈夫かなと思います。僕の場合、仕事を完遂させることが非常に困難なので、まずは脳をメンテして精神面を安定させたいところです。

    何か面白そうなことがあれば暇してるのでお誘いください。

    東京からでも仙台経由なら最安5000円くらいで来れるので来ちゃいましょう。大船渡直行だと9000円くらいです。

    ちなみに東京の人は高円寺にアンテナショップがあるので訪ねてみるといいかもしれません。

    無職に引越し祝いを贈りたい方はこちらの欲しいものリストから何卒よろしくお願い致します。