Hugっと!プリキュア!第11話(2018年4月15日放送)「私がなりたいプリキュア!響け!メロディーソード!」より
涙がボロボロ出てしまった。「何も持っていない」という言葉はピングドラムの「きっと何者にもなれないお前達に告げる」と同じくらい僕に突き刺さってしまった。いろいろなことが頭を駆け巡った。
野乃はなも、何も持っていない女の子だった。
エリクソンの発達段階説によれば、子供は母親の抱擁から自分や世界を信じる信念である希望を獲得する。はなは明日への希望を取り戻して再びプリキュアに変身できるようになったのだろう。
今作で描かれるプリキュアは絶対的ヒーローであり母親である。それが何も持ってない野乃はなであるのは、「母親は強くあらねばならない」なんてことはないんだということを強く発しているようにも感じる。
そして、何も持ってない野乃はなだったから、剣で切り捨てることなく、その思いを抱きしめることができたのではないかと思う。この回ではなは確かに母親になった。今期のプリキュアはすごい。何も持っていない僕にも早くプリキュア・トリニティコンサートをぶっ放してほしい。